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8.角膜内皮ジストロフィー
 本症は角膜の一番内側の膜の(内皮)が傷害されている状態です。
<症状>
 角膜の水分循環が傷害されるため、角膜の浮腫が起こり、目が青くみえることがあります。
 角膜の浮腫が起こると角膜炎や視力障害の原因となります。
9.白内障
 眼球の中のレンズ(水晶体)は主として水(65%)と蛋白質(35%)から構成されていて、通常は透明です。なんらかの原因でこの水晶体の蛋白質分子の構成が乱されると、透明性が維持できなくなり白濁します。これを白内障といいます。
<原因>
 先天性のものと、なんらかの要因により生じる後天性のものがあります。後天性の白内障には老齢性、糖尿病性、外傷性、内分泌性、中毒性、その他遺伝によって6歳以前にみられる若齢性のものなどがあります。
<遺伝>
 常染色体劣性遺伝または常染色体優性遺伝と考えられていますが、確定していません。
10.視神経乳頭形成不全
 眼の奥にある視神経が正常な発育をせず、網膜の神経節細胞数の減少と神経線維層の非薄化により、視神経乳頭形成不全となります。検眼鏡検査では非常に小さい視神経乳頭を見ることができます。
形成不全は一側性または両側性です。小眼球症を伴うこともあります。
<遺伝>
 ダックスフンドではこの疾患の遺伝的根拠があると考えられています。
11.進行性網膜萎縮症(PRA)
 犬では汎進行性網膜萎縮症と中心性網膜萎縮症の2つのタイプがあり、ダックスフンドは光受容体変性の汎進行性網膜萎縮症が多いです。
*汎進行性網膜萎縮症
<症例>
 ダックスフンドの場合は早く症状を呈し、進行は遅いようです。(発現は1歳齢以降)
 ERG(網膜電位図)では4ヶ月で変化がみられ、検眼鏡検査では6ヶ月で変化が認められます。
 神経質になり、動いているものをみるのが困難になります。夜の外出を嫌うようになり、対抗反射が鈍くなり、最終的には失明してしまいます。
 合併症として後期に白内障が見られることがあります。
<遺伝>
 常染色体劣性遺伝と考えられています。
12.停留精巣
 雄の生殖器官である精巣が生後に陰嚢内に降りずに、腹腔内または鼠径部の皮下に留まっている状態を停留精巣とよびます。この状態だと、精巣が体温(犬では37.5〜38℃)の環境内であるため、精子形成が傷害されてしまいます。
また両側性の停留があると生殖能力を欠くことになります。(正常では陰嚢が熱を放散して精巣を体温より低温の環境下におきます)
精巣が陰嚢内におりずに体内に停留し、高温条件下にあると、精巣腫瘍の発生率が高くなります。
<原因>
精巣下降に関与する性ホルモン不足、鼠径管の形成不全、精巣を陰嚢内まで導く精巣導帯の発達不良などの遺伝的素因が考えられています。
<遺伝>
 一側性停留精巣のオスがその要因を運びますが、メス側にも遺伝子を運ぶ要因があります。
13.シスチン尿症
 本症はシスチンと呼ばれる結晶が尿中で作られてしまう疾患です。
<原因>
食餌中のアミノ酸のシスチンの度が越えてしまうと、尿の中に排泄されてしまいます。少ない飲水量で、比較的酸性の尿で生産されます。
<症状>
頻尿、排尿困難、食欲不振、元気消失など
<遺伝>
ニューファンドランドでは常染色体遺伝とされています。
14.毛包虫症
 本症は毛包内に寄生するニキビダニによっておこる皮膚炎です。このダニは多くの健康犬にも少数存在しますが、多数の虫体が寄生増殖すると発症します。発症には免疫、遺伝の他に、年齢、栄養状態、ストレス、発情などが関連していると報告されています。
<症状>
 病変は局所的な場合と全身におよぶ場合があります。局所的な場合の好発部位は眼口周囲、四肢端などです。
一般に痒みは強くありませんが、二次感染により激しい炎症を起こす場合もあります。
<遺伝>
 毛包虫の増殖をさせてしまう免疫システムは遺伝すると考えられています。