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その2 「よし」を教えましょう
 しつけでは、良いことと悪いことをしっかり認識させなければなりません。
 まず「よし」を教えましょう。
 ほめながら学習させるのがしつけの基本です。
1.まずはっきりと「よし」を伝える
 犬に対して愛情を伝える方法を覚えておく必要があります。犬を上手にほめてあげることで、犬の忠誠心は高まり、しつけもスムーズにいきます。ほめるうえでまず重要なのはことばです。ほめる時には、いつもことばをかけます。やさしい口調で「よーし」、続けてはっきりと「よし」というのが一般的な「よし」の言い方です。
2.ことばと同時に愛撫する
 ことばをかける時に、犬ののどや胸元、背中、わき腹をやさしくなでてやります。体をなでられる心地良さが、犬の喜びをいっそうかきたてます。ただし、しつこい愛撫は、犬にとって不快なものになってしまいます。適度な愛撫を心がけてください。
3.激励の「よし」は犬の自信を高める
 主人の命令に忠実に従ったときには、犬を十分にほめてあげます。ほめると同時に、よくやったという激励のことばをかけてやります。歯切れのよい口調で「よーし、よし」「よーし、よし」と繰り返します。ことばと一緒に、わき腹を軽くたたくように愛撫してやります。あかるくはずむような感じで、犬の自信を高めます。
4.許可する「よし」には愛撫はいらない
 食事を与える時、おあずけの後などにかける「よし」には、愛撫はいりません。これは、許可する意味を持つ「よし」ですので、歯切れよく、語尾を短くして発音します。
5.スキンシップは心のつながりを深める
 
犬に対する愛撫を「大好きだよ」とことばで表現しても、犬には伝わりません。主人の顔を見ながらしっぽを振っているかもしれませんが、それは、ことばに対する喜びではなく、主人が自分のもとに来てくれたことへの喜びです。
 犬に心を伝えるのに、スキンシップは欠かせません。おびえている犬はやさしく抱きしめ、興奮している犬は、抱きしめながら、人間の赤ちゃんをあやす感覚で軽くたたいてあげましょう。犬の不安感や不信感を取り除くには、こうしたスキンシップがもっとも大切です。