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★ ペット最新事情 ★
〜「散歩必携 ペットボトル」 〜
 
 東京都江戸川区のコミュニケーションアート専門学校。ここにはペットのしつけを行うトレーナーや獣医師の補助をする動物看護師を養成するコースがある。
 現在、同校では訓練用などで1日200頭前後の犬が出入りしているが、多くは近所の飼い主から借り受けた犬。学生は、日中に連れて行くほか、飼い主の家までの送迎も担当している。その際、忘れずに持って出るのが、小さな袋だ。中には水を入れたペットボトルも入っている。
 「ふんを持ち帰るのは当たり前ですが、それだけでは不十分なんです」と教務部長の佐藤湧さんは話す。
 同校では、最初の授業で犬の散歩に、水を入れたペットボトルを持ち歩くよう教える。水には消臭剤を入れ、犬の尿は必ずこれで洗い流すよう指導するという。
 犬は外に出る前に、校舎内のペット用トイレで済ませるようにしているものの、外でする習慣を持つ犬も多い。
 「尿をそのままにしておけばにおいもするし、色も付いてしまう。気にする住民も増えており、尿の後始末もマナーのうちだと教えています」
 2年生の田中幸希さん(19)は「入学するまで、ペットボトルのことは知りませんでした。今では家で飼っている犬の散歩にも持ち歩きます」と話す。
 ペットに対する苦情の中で、散歩中の用足しを挙げる人は多い。埼玉県が昨年8月、住民500人を対象に行ったアンケートで、「ペットで迷惑だと感じたこと」として最も多かったのは「道路、公園、庭、畑などでふんや尿をする。また飼い主がふんの始末をしない」で77.8%。鳴き声やゴミ捨て場荒らしなどほかの項目を引き離している。
 東京都世田谷区では昨年冬から、ペットのふんなどに困っている住民向けにプラスチック製看板を無料で配布している。そのうちの一つには「飼い犬がおしっこをしてしまったあとは、水で流しましょう」と書かれ、ペットボトルの絵が添えてある。このように尿について具体的な看板を作ったのは初めてだという。
 同区では「大型犬の場合、尿もかなりの量になることがある。花壇の草が枯れたといった苦情が寄せられるようになり、飼い主ももっと配慮してほしいという状況になった」と説明する。
 東京都家庭動物愛護協会副会長で獣医師の宮田勝重さんは「日本では用を足すために犬を散歩させることが当たり前ですが、本来のマナーは家の中でさせるのが基本です。」きちんとしつけをすれば、決まった時間に家の中で用を足せるようになるという。
 「世の中には犬が苦手な人もいる。様々な人とペットが共に快適に暮らすため、飼い主も意識を変えることが必要なのでは」と宮田さんは話す。
【読売新聞/2006年5月31日 「くらし面」より】

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